ロータスちゃん
9月6日はロータスがお星様になった日であり、もう4年の月日が流れてしまったのである。
ついこの間だったような気もするし、もうずっと昔のことのようでもある。
思い出のトランプやラッキーそれに現在我が家の孫息子であるシルキー。 いずれも可愛いのであるが、ロータスのことが一番愛おしいのである。 それには深い理由がある。 ミニチュアプードルのロータスとの劇的な出会いがそうさせたのだと思う。 もしもペットショップやブリーダーさんから購入したのであればシルキーと変わらないのであるが、ロータスの可哀想な運命・・・死の淵から救い出した犬であるからこそ特に心に残っているのである。 ある日「動物愛護運動」をしている方から電話を戴いた。 「平塚の動物保護センターにとても人懐こくて大人しい犬が居るのでぜひ貰って頂けないでしょうか?」 たまたま犬の愛護団体などと少なからず関わりを持っていたので、飼えるかどうかは分からないが見に行くとの返事をして動物保護センターへ出向いたのである。 この日にも以前に行ったときと同じように地下室には数十匹の犬達が収容されていたのである。 ここの保護センターには保健所などで捕獲された犬や迷子犬、飼えなくなったと持ち込まれた犬などで溢れている。 地下室には沢山の部屋があるが一応処分される犬の部屋は5つある。 毎日一つずつ次の部屋に送られ、5番目の部屋に入れられた次の日にはガス室へと言う悲しい運命が待っているのである。 本当は全ての犬をここから出して里親さんの元に送りたいのであるがとても無理な話である。 中には名札はないのだが首輪をしている犬もいる。 迷子犬だろうか? 破棄された犬なのだろうか? 一目で血統書付きの犬ではないないかと思われる美しい犬もいる。 残念な事に人間には犬語が分からないのでどうしてここに入れられているのかその犬の過去は全く分からない。 この様な犬をできるだけ引き出して新しい里親さんを探すと言うボランティアグループがある。私も名前だけは連ねているのである。 引き出すには健康そうであること、人に懐いていること、噛んだり暴れたりしないことなど様々な条件がある。 私に引き出して欲しいと言われた犬は可愛いビーグルで仔犬を卒業したばかりと言う感じの犬だったのである。 その部屋は5番目の部屋で明日はガス室である。センターの職員さんがビーグルを部屋から出そうとしたときに、大きな犬や小さな犬が30匹は居るその部屋の後の方から小さな汚い犬が、大きな犬をかき分けて一番前に出てきたのである。 勿論その部屋の犬達はそこから出して貰いたくて一斉にこちらに向かって吠えるのである。その汚い犬は必死になって「私を出して~」と訴えていたのである。 何故か私と目が合ってしまったのである。 と同時にその犬との間に電気が走ったように感じ、思わず「私はあの子を出したい」と叫んでしまった。 同行した方も職員さんも吃驚されたようである。 結局ビーグルではなくその犬を私が引き取ることになったのである。 毛はモシャモシャ、体は糞にまみれて汚い。 センターの獣医さんも犬種が分からないが多分ベトリントンテリアでは?と言うことになったのである。 あの時に出さなかったビーグルちゃんには申し訳ないと思っている。 家に連れて帰り、二度シャンプーをしたら少しは綺麗になったのである。 翌日獣医さんに見て頂いたら「ミニチュアプードル」であることが分かったのである。 推定年齢は1歳半。 人に懐いているのでちゃんんと飼われていた犬だろうと言う事になったのだが、どうしてあんなに汚い状態で動物保護センターに入れられていたのかは謎である。 引き出して我が家に来た日は11月26日、1歳半と言う事なので逆算してお誕生日を5月26日と決めてしまった。こうしてロータスは家の子になり、可愛らしく美しい犬になったのである。 そして2001年9月6日に神様の元へ旅立ってしまった! ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|